2013年10月25日

司法書士と弁護士

司法書士に抵当権抹消登記を頼んだとして、出来上がった申請書類を見ると、こんな簡単なもので1万円も取るのはおかしいと思う方もいるかもしれません。しかし、司法書士や弁護士などの職業はその持っている知識を売るのが仕事です。

例えば法律相談でも、答えを聞いてしまえば、やっぱりそうかと思うかもしれません。でも、それが法律的に正しいのかどうかわからないから、司法書士や弁護士に相談したわけです。それを、別にそんなこと初めから知っていたと言っても何の意味もないのは当然です。

それと同じで、司法書士が作る書類も不動産登記法やその他の法律、また不動産登記に関する先例や実務の取り扱いを踏まえた上で、登記申請書や、その他の添付書類を作成しているわけです。

不動産登記は、不動産登記法、民法などの法律知識が要求されるのは当然として、それ以外の先例や判例、さらには法務局での登記実務の積み重ねによって成り立っています。

これは、法務局での登記実務に司法書士が協力することで長年をかけてできあがってきているものです。不動産登記の専門家は司法書士ですが、法律上は弁護士も業務として不動産登記を行うことができます。

しかし、法律上行って良いのと、実際に出来るのとは別の話です。事実、多くの弁護士はその業務を行う上で、不動産の登記をする必要があるときには、手続きを司法書士に依頼していると思われます。

今後は、従来の弁護士の業務だけでは経営を維持できなくなった弁護士が、不動産登記業務を行おうとする流れも出てくるかもしれません。実際、債務整理や過払い金請求業務で多数の司法書士を雇用していた法律事務所では、不動産登記業務を取り扱い始めているところもあります。

ただそのようにして、経験のある司法書士を中心にして行うなら別として、債務整理だけしてきた司法書士や、登記業務の経験のない弁護士が、事務所経営の柱として不動産登記業務を行うというのはあまり現実的でないように感じます。

実務に必要な知識と経験を身に付けるのも大変なことですし、そもそも不動産登記は司法書士と言う信頼が出来上がっていますから、それをあえて弁護士に頼むという流れはなかなか出来づらいように思うからです。

弁護士も数が増えたことによって、だいぶ敷居が低くなっている法律事務所も多いです。しかし、一般的に言って弁護士の事務所の方が、司法書士の事務所よりもはるかに敷居が高いのが通常でしょう。

司法書士は法務局の近くに事務所を構えて、飛び込んでくるお客さんを相手に仕事をするのが通常でした。法務局の周りに軒を連ねて小さな司法書士事務所がたくさんあるのが、よくある光景です。

これに対して、ほんの10年くらい前までは、弁護士の事務所は紹介がなければ相談すらできないのがほとんどでした。現在では、ホームページで無料相談をうたっている弁護士も多くなっていますが、全体からすればそのような弁護士はまだまだ1部のはずです。

特に年配の弁護士の中には、弁護士がサービス業であると等は露ほども思っておらず、依頼者を上から見下したり、気に入らないとすぐ叱りつけるような人もいます。

司法書士でもそういう例がないわけではありませんが、そもそもの成り立ちとして一般市民の前に立って、業務を行ってきましたし、そもそも自分たちが特権的な地位にいるとの認識は持っていない人が通常でしょう。
posted by souzoku at 18:35| 日記 | 更新情報をチェックする
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